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Chapter.2 基本編

光と影の芸術(光の色と質)

光がなければ影がない

 写真とは光と影の芸術であるとよく言われますが、光にはどんな光と色があるのでしょうか?また、ガンダム撮影にはどんな光が有効なのでしょうか?

ガンダムのお立ち台に立たせたとき、この撮影対象に直接あたる光が直接光。壁や天井反射してあたる光が間接光(反射光)ということになります。直接光が一点に集中すればするほど明確な影が現れ、広がるほど明確な影が現れにくく、影の境界がはっきりしないものになります。

また、光源が遠く、直接光と間接光の強弱に差がなくなるほど陰が薄くなります。明確な発光点の区別が出来ない状況(たとえばくもり空)になり、影も明確に現れない光の状態をディフューズ光と呼び、影が緩和された状態をディフューズされたとも呼び、このための装置をディフューザーとよびます。

さて、用語・単語がたくさん出てきましたが、光と影の関係の基本がお分かりいただけたでしょうか? 色温度(色カブリ)  よく晴れた夜、空を見上げて星を見たとき、赤い星、青い星、黄色い星と星にもいろいろな色がありますが、この色の差を色温度(K・ケルビン)で表現しています。我らが太陽も当然色をもっているのですが、人間にとって基準となる光ですから、これを白。と、位置付け、色を判別するときの基準の光としています。この白に対して青くなる状況を式温度が高い、赤くなる状況を式温度が低いという表現を持ちています。

蛍光灯や電球・水銀灯・・・人間の周りにはいろいろな人工光源がありますが、それらはすべて異なった発光色をしています。人間の目ではあまり捉えられないのですが、実はカメラは正直にこの色を反映します。時に写真的表現として使われることがありますが、色を忠実に再現するためには大いに妨げになります。

ところが、デジカメではこれに対応するため、オートホワイトバランスという機能を取り入れ、この光源の色の差を取り除く仕掛けが最初から付属しています。

じゃぁ何であえて書いたの?といわれそうですが、それぞれ色の違いを持った光源を同時に使用したらどうなるのか?という問題です。間接的に蛍光灯の光があたる状況下で、電球をスポットライトに使うとか、電灯の明かりの下でストロボを点灯する・・・明らかにミックス光の状況になります。このような場合お互いの影の部分にお互いの光の色が写り込む、カクテルライトの状況になります。被写体の色も方向によりまちまち・・・という状態になってしまい、色を忠実に表現する何処の話ではなくなってしまいます。

光源を用意するときは、同一のもということが基本となりますので留意してください。写真用電球(ちょっと高価)というものありますが、一般に蛍光灯スタンドが主流のようです。蛍光灯にも(昼光色・昼白色・電球色など)発光色の異なるものがありますから、部屋の明かりと同じ発光色のスタンドを用意しておくと何かと便利です。

ちなみに、ガンダムの組み立て説明書の中にはこのミックス光を演出に使った写真が時々見受けられます。光源による色カブリのイメージ映像

白熱灯下(イメージ)

オートホワイトバランス使用

蛍光灯下(イメージ)

ラチチュード

耳慣れない言葉かもしれません。「露出の寛容度」という言われ方をします。ますます分かりません。これを表現することは非常に難しく会得することも難しいものです。一番の妨げになっていることは「写真は人間の見たどおりに写る」という過信です。

まずこの過信を捨てていただいたものとしてお話します。「写真は人間の見たとおりに写らない」のです。

ラチチュードの概念図上に黒から白へなだらかに流れるグラデーションの帯を二本用意しました。白い部分は光のあたっている場所、黒い部分は光のあたっていない場所と解釈してください。二本のうちの上側は人間の目で見た状況。下は同じものを写真として捉えたものと解釈してください。

黄色い点線から左は下の帯は黒。上の帯ではまだ濃いグレーです。

青い点線から右は下の帯では白いところです。上の帯では明るいグレーです。

人間の目ではまだ微妙な明るさの差を理解しているが、写真ではすでに白又黒としてそれ以上の明るさや暗さを捉えられない・・・という例えです。明るいものと暗いものを同時に捉える幅に差があるのです。写真にとって説明したくても、写真に撮った段階で表現できなくなってしまうので、言葉に頼るしかなく、体感するより理解する方法がないことから、なかなか伝わりにくいのですが・・・

明るいものと暗いものは同時に写しこむことは出来ない、どちらかに合わせればどちらかが飛ぶ・・・ということを頭に入れて置いてください。

黒つぶれの概念図また、上の帯よりも下の帯のほうが短いのですから、下の帯を右にずらし光のあたっている部分を人間の見た目(上の帯の右側)にあわせると黒い部分は一気に黒くなります。(上図)

白飛びの概念図逆に左側に合わせると白い部分は一気に白くなる(白飛び)という状況になります。

これらは露出補正によりコントロールできますが、幅を広げたり狭めたりすることは出来ません。

なお、機種による若干の誤差はありますし、人間の見た目に関しても個人差はあります。 光によるモデルの演出

上記のことから、モデルに強い光を当ててしまうと、白い部分は飛びやすく、黒い部分はつぶれやすい・・・という状況が理解できると思います。

モデルの全体像を理解してもらうための状況説明的な写真を撮りたいということになると、光の強弱を小さくし、全体を均一な明るさにする必要が感じられます。一般に商品撮影に利用される手法です。

基本の基本としてこれをマスターしましょう。

さて私の写真の中には黒つぶれを利用した写真が印象に残っている方も多いはずですが、ラチチュードを利用して演出した、いわばアート的な写真ということになり、「状況説明・商品説明」からは大いに逸脱しています。

まずは状況説明的写真をしっかり会得することで、渾身の一作を永遠にデジカメに封じ込めることをお奨めします。

要するにこの写真は黒つぶれを応用した写真なのです。 機材の準備  準備するものは光源となるもの、光を拡散させるものです。

光源は蛍光灯スタンドで充分です。同じものが二台あるとなお良いのですが、一台でもかまいません。電球派の人は電球スタンドでもかまいませんが、色カブリの面で苦労すると思いますので、出来るだけ蛍光灯スタンドをご用意ください。

光のコントロール機材

次に光を拡散されるもの。ディフューザーとか、レフ板と呼ばれるものを準備しておくと撮影が簡単に行えます。レフ板はカメラ店でも購入できますが、ダンボールにキッチン用のアルミホイルを貼ったもので充分です。ツルリとしたものを貼るよりも、ある程度しわを寄せたものを貼るほうが、レフ板に向くと思います。幅はアルミホイル幅、長さは30−40cmあれば十分です。これで銀レフの出来上がりです。

もうひとつは白レフ。簡単です、ダンボールに白い紙をはればOKです。この場合インクジェット用専用紙、まばゆい白さが目立つあの紙がつやもなく発色が良いのでお奨めです。A4サイズで結構ですから、二枚くらい作っておきましょう。

 ディフューズ用の機材ですが、白いシーツとティッシュなど、適度な透過能力を持った白いものであれば何でも結構です。光源の前において光を透過拡散させるためです。太陽光が雲で拡散される状況の再現だと思ってください。大きさは最低でも50cm×50cmは必要だと思います。写真は市販の携帯用レフ板です。白・銀が表裏一体になっています。

さてこれで撮影の準備は完了。

撮影第二幕「光を用いた撮影」のはじまりです。

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それでは次のページ 光を用いた撮影 に進みましょう!

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