EF35-105mmF3.5-4.5

レンズ構成 : 11群14枚。

絞り羽 : 5枚

直進ズーム方式

AFD(円弧型モータ)によるAF。AF時ピントリングは空回り、フォーカス時、前玉が回転するタイプです。

EOS D30では56mm〜168mmの画角に相当します。

1987年発売開始ですから昭和時代のレンズです。

オークションにて落札したカメラに付属していたレンズです。前玉にキズがあり、前玉裏側がカビのせいか若干のクモリがありましたが、AFはしっかり動作。ズームのガタツキも少ないレンズでした。

EFレンズも初期のタイプにはフォーカスリングのないAFのみのレンズがありますが、このレンズはちゃんとフォーカスリングがあり、マニュアルフォーカスも可能なタイプです。

非球面などの特殊レンズが使用されていない分、11群14枚とズーム倍率のわりにレンズ枚数の多い玉です。EOSはこれだけ古くても、焦点距離情報をしっかり発信しているようで、D30でもちゃんとデータが表示されます。

改めてキャノンの先進性を感じてしまいます。

※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。

曇りというあまり良い条件ではない中での撮影でした。少々固めの描写でしょうか?

他の写真を見ると最短撮影域の開放では少々ふわりとした甘い描写、前ボケは2線ボケ傾向です。尚、最短撮影距離は0.85mと現行品に比べると少々遠めです。

無理をさせなければそこそこ良い描写をしています。ただし、少しカビてるので厳密には影響があるのでしょうが…

ところで…

ズーミング操作ですが、直進ズーム・回転ズームどちらがお好みでしょうか?

キャノンの最新のカタログを見る限り、現行レンズで直進ズームを採用しているのはわずかにEF35-350mmF3.5-5.6L USMとEF100-400mmF4.5-5.6 IS USMのみとなってしまいました。

前者はすでに発売開始から十年くらい経っていますし、後者はIS採用との兼ね合いから直進ズームを採用したものと思いますが、他社を見ても最近はほとんどが回転式ですよね。 旧レンズと最新ボディなんともアンバランスな組み合わせですが、EOSは奥が深いというか、逆にシンプルというか…下の写真でもわかるように蓄積された資産は何一つ無駄になることなく動作するのが不思議です。

これが逆にEOS650などの旧ボディーにISレンズをつけた場合でも手ぶれ補正機能は動作しますし、EX系のストロボなどを取り付けてもTTLストロボとしてちゃんと動作してしまいます。(一部制約がありますが…)

結局EOSは新旧や上下の関係なくレンズなどの資産を使える…使えるから持っている、といったことになってしまうのかもしれません。

いかにEFマウントが他社を圧倒する優れたマウントなのか!ということになると思います。

※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。

550EX+420EXの両ストロボと使用して、最新のE-TTL多灯撮影を試みてみました。

550EXを被写体に直接あて、420EX天井に向けてバウンス。撮影モードをMにしてストロボ光だけで撮る設定にしてみました。

結果はご覧の通りです。

レンズをズーミングするとストロボ照射角もちゃんと追随してズーミングしました。

旧型のレンズ+最新の調光補正もなんなくこなしてしまうEOSのシステムってどうなっているんでしょうか?


目次へ戻る