EF100mmF2.8 MACRO USM

レンズ構成 : 8群12枚。

絞り羽 : 8枚

USM採用のフルタイムマニュアルのインナーフォーカス方式です。

EOS D30では160mmの画角に相当します。また、最大撮影倍率も1.6倍の等倍以上のマクロになります。

マクロレンズは以前、シグマの105mm Macro EXを所有していたのですが、オークションにて思いのほか高額で落札いただいたことから、思い切って純正にしてみました。

やはり純正はいいですよ!と、言いたいのですが、等倍マクロをインナーフォーカスで作るというのは技術的にもけっこう難しいことのようですね。そんな苦労の跡が見え隠れするレンズです。

フォーカスリングをぐるりと回していくと最短撮影域に近づくに従って、絞りが閉じていきます。見た感じでは、1mを割り込むと開放時でも絞り窓の形が認識できます。要するに短距離での玉ボケの撮影が出来ないことになります。ただし、逆に最短撮影域に近づくに従って周辺減光が減ることになりますから、理論的には開放での画質が向上することになります。

この辺は、インナーフォーカス方式によるフォーカス時の開放F値の変化の補正ために絞りを動かしていると言うことのようですが、マクロ域を開放でしかも玉ボケを撮るってのもかなり限られたシチュエーションだといえなくもありません。

操作性のための副産物として容認できるかどうかは個人の見解も大きく分かれるかもしれませんね。

まぁ、今のところ、「困ったなぁ」という状況には出くわしていませんが…

※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。

あえて逆光、開放での花の撮影です。

きりっとして色味もなかなかイイんですよねぇ。後は絞りの問題が解決されればLを付けても恥ずかしくないレンズだと思います。

しかし、マクロのような特殊なレンズ(けっこうみんな持ってたりするけど)を新設計で売り出せるレンズメーカーって今のところCANONとSIGMAくらいなもんじゃないかなぁ?

なんて考えるのはひいきめの見方でしょうか?

ところで…

私のマクロレンズ購入暦をちょっとだけ話してみますと…

最初の一本がEF50mmF2.5コンパクトマクロ。コンバーターなしでは等倍撮影が出来なかったことと、モーター音がうるさいこと、ボケ味がおもしろくなかったことで手放しました。

次がSIGMAのMACRO 105mm F2.8 EX。AFには少々難がありましたが、きりっとした描写の心地よいレンズでした。細かい話は別のページで書いてます。ご覧ください。

D30+マクロの魅力はなんと言っても等倍以上のマクロが可能といったところでしょうか?F2.8なら2×テレコンも使用可能で、こうなると顕微鏡といった感じのレンズになります。

CanonにはE-TTLといった先進のストロボ調光がありますから、これと組み合わせるとマクロ+ストロボといった撮影も思いのほか快調です。

ところで別売りの三脚座がありますが、これが定価で16000円とちょっと高価。マクロレンズはその大半が三脚に据えての撮影だと思うのですが、最初からついてればいいなのになぁ…なんて思うのは私だけでしょうか?

確かにこのレンズはカメラボディーを三脚に取り付けても問題のない重量なのですが、レンズを中心に縦横が変えられるというのは便利なんだよねぇ…

※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。

家の中で窓辺の猫を撮りました。背景は屋外ですが、明るくボケたことにより効果を出していると思います。

一般レンズとしてのAFは早め、近距離域へのフォーカスをレンズ鏡胴のスイッチでカット(0.31m〜無限遠・0.48m〜無限遠を切り替え)することでAFがさまようことも減りそうです。

160mmの焦点距離に相当することから、中望遠レンズと言うよりも、望遠レンズです。猫までの距離はおおよそ3メートルと、けっこうな撮影距離になってしまいました。本来の100mmマクロの画角ならもうすこし扱いやすいのですが…

D30のレンズ選びはほんとうに難しいです。135フォーマットの銀塩と両立させようとすると頭が混乱してしてしまいます。


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