EF22-55mmF4-5.6 USM

レンズ構成 : 9群9枚。

絞り羽 : 5枚

マイクロUSM採用の廉価モデル。

フルタイムマニュアルフォーカスはできません。

EOS D30では35.2mm-88mmの画角に相当します。

35mm時に一番鏡胴が短くなり、広角端望遠端でそれぞれ鏡胴が長くなるズーム動作です。

また、鏡胴になピントリングがなく、AF/MFスイッチをMFに切換え、レンズ先端部を回転させてフォーカスする方式です。よって前玉も回転します。

マイクロUSMの採用により静かである以外は、古典的な作りのズームレンズです。

銀塩のAPS一眼レフカメラ、IX50と同時に発売された超広角から標準域までのズームレンズですが、APSのフィルムフォーマットで標準ズーム(28-66mm)になるように焦点距離が設定されています。よって、D30でも標準ズームとして扱いやすいズーム域であり、EFのズームレンズとしては175gと最軽量でコンパクトなレンズです。

ただし、マウントはプラスチック。開放絞りがF4-5.6と暗い。フルタイムマニュアルフォーカスは出来ず、距離計もないところがデメリットでしょう。

価格も3万円とキャノンのズームとしても超安価な一本ですから軽量な機材でスナップ撮り。と言う条件にはぴったりかもしれません。

気になる写りのほうですが、やはり開放広角端でちょっと苦しさがあらわれますが、じゅうぶんお値打ちレンズです。


※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。

軽量コンパクトが魅力なら、ポケットに入れて持ち歩いても邪魔にならず、望遠ズームと二本組みで雪の中を歩くことになっても苦にならなかったりします。

この日も車を降りて少々歩いたのですが、このレンズをつけてしまえば、カメラの重さはボディーだけといった感じになりますから、移動も樂々でした。

だたし、撮影の幅と言うことになると、明らかに制約が多く、被写界深度の深い、パンフォーカス的な写真がメインになってしまいます。

う〜ん撮れる写真はレンズの値段と比例するんでしょうかねぇ…

ところで…

キャノンのEFレンズは大別すると最高性能のLシリーズ。操作性も保ったまま価格も一般的な中級クラス。そして安価にまとめた廉価モデル。の3種類になると思うのですが、

この廉価モデルはズーミングしてAFで写す事を前提にしているようで、明らかに作りが違います。

AFからMFへの切換えは確実にスイッチで切り分けないとだめ、しかも前玉が回転する。

最初の一本。としてはこれでいいのでしょうが、明らかに上のクラスとは違った。寂しさが漂います。  ところで私の手持ちのレンズ構成からすると、22-55mmという焦点距離は28-135mmISと重なる部分も多く、わずかに22mmから28mmまでの部分にしか使い道がないことになります。

三脚につけての撮影と言うことになれば、広角のこの領域では17-35mmF2.8が使用できますから、このレンズの使い道はやっぱり、ちょっとしたスナップ撮り、ということになってしまいます。

購入前から使い道がないことに関してはある程度わかっていたのですが、それでも手が出てしまう。キャノンの商売のうまさにまた引っかかってしまったような気がします。

このレンズと EF55-200mm F4.5-5.6 USM を組めば無敵の軽量ダブルズームと言う構成も考えられますが、これではますますキャノン商法の餌食ですよねぇ…

※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。  

望遠端・開放・最短撮影距離(35cm)による、マクロとボケの描写チェックです。

逆光に近い状況ですが、開放でもフレア感のまったく感じられない描写です。

ボケに関しても、二線ボケなどの嫌味のある描写はありませんでした。

安価なレンズの割には素直で旨みのある描写だと思います。

※ 画像はサイズを変更、Jpeg圧縮率を変更してあります。

広角端、開放での撮影です。やはり、周辺減光が感じられますが、線がふやけたりすることなく、シャープさを感じるレンズです。

また、歪曲も少なくAPSやD30用と考えるなら十分なレンズだと思います。

ところで手元にはIX50もあるのですが、このボディーに装着すると、ますます小型軽量でAPSの魅力を引き出したEFレンズ群を使用できる一眼レフカメラとなるのですが、あえてフィルムで撮ることにはこだわりをもてずにいます。


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